2025/06/13 17:57
バイクにサイドバッグを取り付ける際、ただ見た目や収納力だけで選んでいませんか? 実は取り付け方法や構造によって、「積載装置」か「積載物」かという法的な扱いが異なり、それによって適用されるルールも変わってきます。
違反やトラブルを防ぐためにも、法律上の基準をしっかり把握しておきましょう。
■ サイドバッグは積載装置?それとも積載物?
サイドバッグがバイク本体にしっかりと固定されている場合、それは「積載装置」として扱われます。たとえば、ステーやボルトを使って簡単には外れないように装着されているケースが該当します。
これは、道路運送車両法における積載装置の条件として、保安基準第27条第1項の告示で定める基準は、「自動車の荷台やその他の物品積載装置は、堅ろうで、安全かつ確実に物品を積載できる構造であることとする。」と定められているためです(国土交通省告示・保安基準第27条第1項より)。
一方で、簡単に取り外せるシートバッグやベルト固定式のバッグなど、工具を使わずすぐ外せるタイプのものは「積載物」と見なされる可能性が高くなります。
■ 積載装置に明確な制限はないが、積載物にはルールあり!
「積載装置」は車体に固定された構造物のため、構造の範囲内であれば特にサイズ制限などは設けられていません。
しかし、「積載物」として扱われる荷物には、以下のような具体的な制限が設けられています。
◉ 積載物に関するサイズ・重量の制限(道路交通法より)

・長さ:後部に最大30cmまで
・幅:左右それぞれ15cm以内
・高さ:地面から2mまで
・重量:最大60kg(※50cc以下の原付は30kg)
※この基準を超えた場合、「積載物大きさ制限超過違反」となり、違反点数1点+反則金(普通二輪 6,000円/原付 5,000円)が科せられる場合があります。
■ レトロ系サイドバッグを選ぶ際のチェックポイント
おしゃれと安全性の両立には、以下のような視点が重要です。
・容量:日常使いやツーリングなら5L〜20L程度が実用的
・素材:防水性が高く、メンテしやすい本革・合皮・キャンバス素材が人気
・防水性:雨天走行も想定し、インナーバッグやレインカバー付属品をチェック
・バイクとの相性:特にマフラーとの距離やリアサス周りのクリアランスは重要
■ 違反にならないための注意点まとめ
・バッグを確実に固定することで、積載装置として認められる可能性が高まります。
・工具を使わずすぐに脱着できる構造のバッグは積載物と判断されやすいため、サイズや重量制限に注意が必要です。
・サイドバッグを取り付ける際は、タイヤやマフラーに干渉しないような設置位置を選び、安全性も忘れず確認しましょう。
■ まとめ
サイドバッグの取り付けに際しては、「積載装置」としての要件を満たすかどうかで、法的な扱いが変わります。おしゃれなだけでなく、安全で法律にも準拠した使い方を心がけることで、ツーリングや通勤がより快適で安心なものになります。
安全なバイクライフを楽しむためにも、今一度サイドバッグの装着方法や構造を見直してみましょう!